大学進学率をまとめてみた その1〜総括編〜

はじめに

 大学進学率、いろんなところで調べてて、でも細かい数字出てこないし……と思ったら、e-statでダウンロードできた。2016 2019年までのだけど、今文科省で出してるのは古いの載ってないから、とりあえず記事にしておく。

【追記:読みやすさを考えて、「総括編」「男女差編」「データ編」に分けることにしました。】

【追記2:2019年までのデータを引っぱってこれたので、更新。】

 

 

 データそのものは、記事の最後に付録で載せておこう(リンクはこの記事最後にもアリ)。まあ、ネタ元も表記しておくか。奇特な人には役に立つかもしれない。

www.e-stat.go.jp

 

進学率グラフ化してみた

 とりあえず、データ編につけた数字をグラフ化するとこうなる。でっかいな。

 

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大学進学率1954-2019

 

特徴まとめ

 グラフの特徴をまとめるか。

 

・統計値がある1954年から約10年ほどは、大学進学率10%未満。10人に一人も大学に行かない。

 

1964年が15.5%と特異に上がっていますが、これは、戦後翌年の1946年生まれが少なかったからか?(国公式のデータがパッと見付からないけど、下記リンクで見ると確かに45年・46年は出生数が落ち込んでいるようです。いわゆる団塊の世代の直前だな) あ、1964年はオリンピックの年でもありますね。出生数が落ちたのと、オリンピックのイケイケムードで進学率が見かけだけ上昇したように思います(見かけだけなのかどうかは「進学者実数」を見ればいいだろうからまた今度)。

出生数|年次統計

 

・1964年の特異点をさっ引いても、10%をその後割ることはなく微妙に上昇を続ける大学進学率。

 

1972年に、初めて20%を超える。1972年は、札幌オリンピック沖縄返還浅間山荘事件……ひょっとして「オリンピックムードで大学進学率上昇」はあるのかもしれない。その後、1975年/76年に27%台を出すものの、その後少し落ち着く

 

1983年に、25%割り込む。この辺、何があったのかなあ。ファミコン発売、ディズニーランド開園とかはあったけど、あんまり関係なさそう。あ、1985年は、1966年生まれ、いわゆる丙午生まれが18歳になるタイミングなので、それでちょこっと特異点になってます。

 

1994年、前年比で2%強上がっての30.1%で初の30%越え。確かこの辺、第二次ベビーブームで大学のパイを増やしたんじゃなかったかな? おそらく定員増をしていたはず。確か、1992年が18歳人口のピークで、その2年あとに「率」が上昇してるんですね。マーケットの拡大は裾野をも増やすと云うことなんだろうなあ。

 ちなみにバブル崩壊が90年代初頭のことです。1994年に大学進学率が上昇したのは、「高卒で働けるところもないし、大学でも行っとくか」という要因もあると思います*1

 

・そして以降、どんどん上がって、2002年に初の40%越え。そして2009年には50%越え。以降、2013年に50%を少し割るものの、ほぼ50%はキープして2019年は53.7%だそうです。

 

 ・ちなみに、平成元年生まれが大学生になるのは、最短で2008年4月平成生まれ大学進学率を50%にした、と考えてもいい感じですな。

 

 

 ……というあたりで一区切りをつけて、男女差編へ。

 

librairie.hatenablog.com

 

 

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*1:ちなみに、大学入学後にバブルがはじけた私の世代は、「今就職厳しいみたいだし、大学院でも行っとくか」という理由での院進学もありました。